夜虹月

書いた小説やプレイしたゲームなどの雑記ブログです。

8,部屋にて

煙のように消えたメイドさんを見た私は

「なにあれ忍者?!!この家じつはからくり屋敷とかじゃないよね?!!」

1人で騒いでしまい、2人からはアホノ子を見る目が痛かった。

「ニン?は分からないですけど時空魔法で移動したんだとおもいます。」

【ご主人は少し落ち着いたほうがいいですニャ】

暫く騒いで気持ちが落ち着いた頃合いにコウが

【何はともあれ、部屋を認証しなければ始まらないニャ】

と言ったのでその言葉に頷き「じゃあ入ろか」「そうですね」【ニャ】と確認したら各自の部屋へ入室していった。

部屋に入ると説明された通り日があたる温度らしくポカポカと心地よい室温でうっかりそのまま立って寝てしまう所だった。

(危ない危ない寝るところだった。早く認証終わらせないと)

と思い入って右側に目をむけると占いで使うような真ん中がくぼんだ台座に直径10センチ程度のまあるい水晶があり、その横には『日本人形』が置いてあった。

「ちょっと待てい!!今までメイドさんの恰好や内装はほぼ西洋なのにどうして人形だけ東洋!!!!」

とっさに叫んでしまったけれどこの気持ち誰かわかってもらえると思う。

和洋折衷(洋式と和式が半々)ならまぁわかるけど、ベッドがある・机と万年筆がある・スタンドランプ(傘が花の蕾の形)があると、ほぼ西洋なのに入口にあるのは

日本人形・・・もう一度いおう『なんで日本人形!!』

しかもよくホラーで髪が伸びたり移動したりと恐怖を上げるのに一役買う、おかっぱ頭で着物姿の人形(桜のちりめん下がり紐が可愛い)。

「なんで日本人形なんだろう。ビスクドールとかでもいいと思うんだけど」

そう独り言をいうと人形の髪飾りが光り声が聞こえてきた

『主であるフウナ様がご存じの事と望まれた事を混ぜ合わせた結果、出来上がったのがこの空間でございます』

「・・・に、に、に、人形がしゃべったーーー!!!!」叫びながら人形がいる場所の反対側まで逃げると人形から

『驚かせてしまい申し訳ありません。お問い合わせだと判断し答えさせて頂きました』

と言われたので、そういえば呼びかけると繋がると説明されたなと思い

「すみません。お手数をおかけしました」と謝ると

『問題ございません。何かございましたらお申し付けください。それでは失礼いたします。』

光りが収まりただの髪飾りになったので切れたと判断し(気をつけよう)と思いため息をしながら近づき水晶に触れて認証した。

入力すると思っていたが触れるだけでよかったので安心し、そのままベッドにむかい倒れこむと部屋の温度も手伝ってウトウトとしいつの間にか寝てしまった。

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