夜虹月

書いた小説やプレイしたゲームなどの雑記ブログです。

4,名前

どうにか納得できた私に

 

 

 

「大丈夫ですか?」

 

と説明してくれた青い精霊がたずねてきたので「大丈夫」と答えた。

そういえば名前を名乗っていないし聞いてもいないと気づき

 

「そういえば名乗っていなかったですね。私は雪原楓奈といいますあなたの名前はなんていうんですか」

 

「名前?みんな髪の色で呼ばれていますよ青いこはアオといったように。」

 

「え、それはこの世界にいる人全部その名前ってこと?」

 

「いいえ、僕たち精霊だけです。他の種族は個別に名前がありますよ」

 

「じゃあ、私が名前つけてもいい?」

 

そう提案してみると

 

「いいんですか?!!ぜひお願いします!!!」

 

目をキラキラさせながら私の目前に勢いよく近づいてきた

そんなに喜んでもらえるとは思わなかったので良い名前をつけなければと思った。

 

(でもあんまりレパートリーないからどうしよう。いつもキャラに名前つけるだけで1時間かかるからなー。検索できないからさらにかかるあーパソコンかスマホがあれば)

 

ふと自分がリュックを背負っていることを思い出し、スマホをだして電源をつけてみたが・・・圏外だった。

 

(ですよねー!!!ちょっと期待したよ、使えればラッキーと思ったよ、ナニか調べれるものないー!青色って群青かラピスラズリしか思い浮かばんわ!!!

ってか一緒だ自分バカか!!!)

 

そんな挙動不審な私を見て精霊が「あの、無理ならいいですよ」と気遣ってくれたが「大丈夫!!絶対いい名前つけるから」と押し売りのように言った。

 

(落ち着け落ち着くんだ自分、小説だと言葉にしたり思い浮かべるとウィンドウのようなのが出たはず)

 

そう思いだし念じてみると、【ニャー】と聞こえ目の前に二本足で立つ黒猫とウィンドウが出てきて

 

【初めましてご主人、僕はサポート猫です。よろしくお願いしますニャ】

 

(おお!なんか出たってか猫!!!!かわいいなー・・・・・・・

って和んでる場合じゃない)

 

「あの、サポート猫ってどんなことができるの?」

 

【検索・買い物・メモ等々なんでもできますにゃ。】

 

そう言ってウィンドウに触れて〈群青〉と入力するといつも使っていたように意味やそれに関係ある事柄が表示された。その中に〈群青の原料となる鉱物の名前が天藍石てんらんせき〉という事が書いてあり

 

(てんらん・てらん・ラン、安直かな?でも澄んだ雰囲気だから合ってるな)

 

「うん、決めた君の名前はラン。」

 

そう言った瞬間。精霊が光りだし光が収まった場所には服がレースワンピースになっているランがいた。